今年はパブロ・ピカソ没後50年

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今年はパブロ・ピカソ1881年10月25日 - 1973年4月8日)が亡くなってから50年になるそうです。ピカソが晩年を過ごしたフランス南部では、戦争と平和をテーマにしたピカソの作品への関心が高まっています。

礼拝堂だった建物の壁と天井に描かれた作品「戦争と平和」は、高さ4メートル、幅10メートルにわたる大作で、今は礼拝堂の建物全体が美術館となっています。

戦争と平和」は、中世に建てられた礼拝堂のアーチ状の天井と壁面の全面に描かれています。向かって左側が「戦争」、右側が「平和」と名付けられています。

このうち「戦争」は、黒や灰色を基調とし、血のついた刀を持ち、がいこつを背中にかつぐ人の姿や、知性の象徴でもある本を踏みつける黒い馬、そして血の色である赤がおどろおどろしく広がっています。

平和の象徴であるハトが描かれた盾をかざし、正義の象徴であるてんびんを持つ兵士の姿もあります。反対に「平和」では、木の下で赤ん坊と一緒に横になる女性や裸で踊っている女性が描かれ、平穏や喜びが伝わります。

一方で、片足で立ちバランスを取る男の子や砂時計も描かれ、平和には限られた時間しかなく、簡単に崩れてしまうことを表しているとされています。

また中央には、両側の絵を完成させたあとピカソが描き加えた「世界の4つの部分」と名付けられた作品があり、4つの大陸を表すとされる4人が手をつなぎ、ハトを掲げています。

美術館によりますと、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻以降、多くの人が礼拝堂を訪れていて、作品のメッセージに関心を寄せているということです。

壁や天井に描かれた「戦争と平和」という作品は、わかりやすい作品ですね。